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ブドウ糖は脳のエネルギー!脳の活性化に役立つ摂取方法とは?

ブドウ糖 脳

勉強にどうしても集中できない、机に座ったらすぐに眠くなる、といった人は、もしかしたら、脳へのエネルギー源であるブドウ糖が足りていないのかもしれません。

ダイエットなどで、極端な糖質制限をしていると赤血球にブドウ糖が回せなくなり、ブドウ糖が足らない状態になります。そのために、集中力がなくなりなんとなくやる気も起こらない・・といったマイナス的な状況になり兼ねません。

この記事では、ブドウ糖が
脳にどんな効果をもたらすのか?
足りないとどんなリスクがあるのか?
ブドウ糖が脳に届くまでの時間
早く脳に効くブドウ糖の食べ物ランキング
などについて書きました。

ブドウ糖の脳への働きとは?

ブドウ糖は私たちの脳でエネルギー源として働きます。具体的な効果としては以下の通りです。

  • ブドウ糖で血糖値が上がれば上がるほど記憶力を高める
  • 脳の「幸せホルモン」であるセロトニンを増やし、精神を安定させる
  • ブドウ糖が不足すると脳の機能が低下し、やる気や集中力もダウンする

ブドウ糖には集中力や思考能力を高めるといった直接脳に作用する効果と、ストレスを軽減させたり幸せな気分にしてくれたりといった脳の働きのサポート効果があるので、脳には欠かせない成分なんです。

炭水化物は脳のエネルギー源

ブドウ糖を始めとする炭水化物は、脳のエネルギー源となります。ブドウ糖は直接脳のエネルギーとなり、そのほかの炭水化物(砂糖や穀物類)は体内で分解されてブドウ糖になってから脳まで運ばれます。

身体を動かすエネルギーはタンパク質や脂質も使われますが、脳のエネルギー源は炭水化物のみです。そのため、ダイエットや食欲不振で炭水化物を食べない日が続くと、脳の働きが弱まってしまいます。

ブドウ糖が不足する症状

炭水化物、特に脳のエネルギー源となるブドウ糖が不足すると次のような症状が表れます。

  • 集中力や思考能力が低下する
  • ストレスを感じてイライラしやすくなる
  • 脳から各臓器への指令が滞り、様々な体調不良を引き起こす

いずれも脳の機能が弱まってしまった事が原因で、炭水化物を一切摂らないなど“バランスの悪い食生活”を続けると、うつっぽくなったり認知機能が低下したりするリスクもあります。

エネルギーを一番使う臓器はどこ?

私たちが食事で摂ったエネルギーのうち、一番カロリーを消費する身体の部分はどこだと思いますか?筋肉、心臓、肝臓、など常に働いている臓器はありますが、どの臓器よりもカロリーを消費するのは「脳」なんです!

脳は私たちのエネルギー消費量のうちなんと18%~20%も消費しています。こう考えると、炭水化物やブドウ糖はこまめに補給したくなりませんか?

1時間当たりに使われるブドウ糖の量

ブドウ糖が1日に消費される量は約150gです。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源なので、脳で消費されるのが約100~120g。1時間あたりに換算すると、4gか5gになります。

角砂糖が1個3gくらいなので、1時間に角砂糖1個分以上の量が脳で消費されているという事ですね。

人体における主なエネルギー源

ご飯・パンなどに含まれるでんぷんは、すぐにはブドウ糖にならず、消化・吸収されてからブドウ糖になるまでにかなり時間がかかります。

ご飯やパン・イモ類→唾液に含むアミラーゼにより麦芽糖に分解→膵臓からのすい液とあわさって十二指腸で残りを麦芽糖に変える→麦芽糖が小腸の毛細血管から吸収されて一部は、肝臓でグリコーゲンに変化→残りがエネルギー源となる。

つまり、ご飯などでブドウ糖を補給するには、即効性がないので、早く効くためにはお砂糖類のが良いです。

ブドウ糖の効果とは?不足したら怖いリスクも

ブドウ糖は、脳のエネルギー源として脳の機能を向上させるだけではありません!ほかにも、下記のように様々な健康効果が期待できます!

  • 素早く吸収されるので、疲労回復効果が高い
  • エネルギーを消費する時に熱が発生し、体温が上昇する
  • 二日酔いの原因物質を分解する

砂糖や炭水化物は脂肪として体にどんどん蓄えられてしまうイメージがありますが、ブドウ糖は素早く吸収されて脳を始めとする各臓器に運ばれます。疲れた時や気分転換をしたい時にピッタリの栄養素ですよね。

極端な絶食や糖質制限

糖質を摂らない代わりに、あとは何でも食べていいという「糖質制限ダイエット」が流行っていますが、これは脳に一番良くないダイエットです。

脳のエネルギー源となる糖質が体内に補給されないので、体は自分の組織を分解してブドウ糖を作ろうとします。これが脂肪から分解されればいいのですが、多くの場合筋肉や骨、臓器まで分解されてしまいます。

ちなみに炭水化物が長期間体内に入ってこない場合、脂肪が分解されて「ケトン体」というものができます。これも脳のエネルギーになるのですが、その場合でも30%以上がブドウ糖で賄われます。

確かに体重は落ちるのですが、骨が細く脆くなり、筋肉が減り、しかも脳もエネルギー不足で慢性的にぼーっとしてしまう人が続出している危険なダイエットです。同様に、絶食や長期間の絶食も体に良い事は一つもありません。

摂らなさすぎも摂りすぎも要注意

だからといって、好きなものを好きなだけ食べるのも考えもの。

ブドウ糖は吸収効率が良い代わりに血糖値を急上昇させます。通常、血糖値を下げるホルモンであるインスリンがすい臓から分泌されるのですが、血糖値が高い状態が続くとすい臓機能が低下してインスリンが分泌されなくなってきてしまうんです。

間食に甘い物を100kcalほどつまんだり、ご飯を毎食1膳食べる程度は全く問題ないので、適度にブドウ糖を体内に補給することを心がけましょう。

ブドウ糖が脳に届くまでの時間

ブドウ糖は吸収が早く、摂取してから5分で脳に届くと言われています。

摂取したブドウ糖はすぐに小腸から吸収され、数十秒で血管を巡って脳まで届きます。即効性があるので、脳へのエネルギー補給をしたいと思ってすぐに食べてもしっかり効果が得られるでしょう。

ブドウ糖は蓄えておくことができない

ブドウ糖は脳で優先的に消費されます。一般的な食事を摂った場合、食べてから4時間でブドウ糖が消費されるという研究結果も出ているんですよ!

しかも食べ過ぎたとしてもブドウ糖のまま体内に留まらず、脂肪として蓄積されてしまいます。

そのため、ブドウ糖はこまめに少しずつ補給することが大切です。3食きっちり食べるのにプラスして、3時のおやつを食べるのはとっても理に適っているんですよ。

早く脳に効くブドウ糖の食べ物ランキング

そんなブドウ糖が多く含まれていて、脳のエネルギーになりやすい食べ物を調べてみました!

ラムネ

ブドウ糖と言えば!ラムネですよね。ラムネ菓子のほとんどが90%以上のブドウ糖を含んでいて、手軽にブドウ糖補給できます。

ちなみにビンなどに入っている飲み物の「ラムネ」はブドウ糖の割合が少ないです。体内に吸収されやすい割に脳には届きにくいので、食べるほうのラムネがおすすめです。

サツマイモ

勉強中のおやつに一押しなのがサツマイモです。ブドウ糖を始めとする炭水化物が多く含まれていますが、食物繊維のおかげで血糖値が急上昇しにくい“低GI”食品です。

さらにサツマイモには「ガングリオシド」という脂質の一種が含まれていて、この成分が物忘れや集中力アップに効果があると注目されているんですよ。

バナナ

同じく血糖値が急上昇しにくい食べ物にはバナナがあります。バナナにはブドウ糖のほか、果糖やオリゴ糖、ショ糖などたくさんの種類の糖分が含まれています。それぞれ分解されて脳に届くスピードが異なるため、少量ずつ継続的に脳にエネルギーが補給されます。

チョコレート

チョコレートの糖分もブドウ糖が多いので、脳へのエネルギー補給としておすすめです。さらに、脳の神経伝達に欠かせないアミノ酸やポリフェノールも含まれているので、勉強中や仕事中につまみましょう。

またカカオにしか存在しないテオブロミンというカフェインの一種が、集中力や記憶力をアップさせることも分かっています。

ブドウ糖と砂糖の違い

ブドウ糖も砂糖も同じ甘みがある成分なので、イマイチ違いがよく分かりませんよね。砂糖の主成分は「ショ糖」といって、ブドウ糖と果糖が結合された成分です。対するブドウ糖は単体で働く成分です。

砂糖は分解が必要なため、脳に届くスピードが遅めです。ブドウ糖は分解の必要がないので小腸からすぐに吸収されて約5分で脳まで届きます。

脳のエネルギーになるのはブドウ糖だけ

炭水化物(糖質)、ブドウ糖など、体のエネルギーになる成分はたくさんありますが、脳のエネルギーになるのはブドウ糖だけです。ブドウ糖以外の糖質は一度体内で分解されてブドウ糖と他の糖類に分けられてから身体の各部位に運ばれます。

だからといってブドウ糖ばかりを摂ればいいという訳ではなく、少しずつ継続して脳にエネルギーを届けるためにはブドウ糖と他の糖類を一緒に摂取することが大切です。

負担をかけないブドウ糖の接種方法

糖質は脂質と違って、体内に約400gほどしか蓄積することができません。そのため、勉強中や試験前に効果的に摂取して補充をするのが必要です。

アメリカスポーツ医学会のガイドラインでは、「疲労を防ぐために、1時間あたり30~60g の糖質摂取が望ましい」とされています。これはアスリートなど激しい運動をする人に向けたガイドラインになりますが、激しく受験勉強で脳を使う人にも同じ状況がいえるので参考にしましょう。

即効性のある糖分は、勉強前や勉強中に摂るといいですが、普段の食事としては玄米など良質のエネルギー源をとるようにするとブドウ糖だけでなくビタミンやミネラル、マグネシウム、亜鉛、カリウムなども合わせてとれます。

でんぷん類は、3~4日かけてやっと脳のエネルギー源となるので、試験前の当日に合わせてうまく活用して食生活も組み立てていきましょう。

まとめ

脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖について、分かったことは以下の通りです。

  • 不足すると記憶力や思考能力が低下する
  • さらに不足すると脳の機能が停止する恐れがある
  • しっかりブドウ糖を摂れていると、脳の機能がアップする
  • 1日に脳が消費するブドウ糖は120g
  • ブドウ糖は蓄えておけないので、1度にたくさん食べずに継続的に摂取する必要がある
  • ブドウ糖が多い食べ物にはラムネやチョコレートがある
  • 糖質の種類が多いサツマイモやバナナも、少しずつ長い時間ブドウ糖が供給されるのでおすすめ

炭水化物を含む食事を3食きっちり食べていれば、ブドウ糖が不足することはほとんどありません。

しかし勉強中や頭をたくさん使う仕事をしている場合は、3食の食事にプラスしてブドウ糖が多いおやつで脳のエネルギーを補給するのが良いでしょう。

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